
二度の海外駐在経験を生かして 業務品質の高度化に挑む
T.K
EMS営業第一部
部長付
2006年入社
日々の業務について
OAビジネスに関わるASEAN3国の拠点を統括
EMS営業部は一部がASEAN、二部が国内と欧州、三部が中国と欧米を担当しています。私は営業第一部に所属しており、長期にわたって国内外でOA(Office Automation)ビジネスを手がけてきたことから、OAビジネスの実装基板を製造しているインドネシア、タイ、フィリピンの3拠点の案件を取りまとめて、お客様への対応やサプライヤーとの交渉、クリティカル部品の拠点間アロケーション(納入先や在庫の割り振り)などを担当しています。基本的に当社の製造拠点とお客様の納入先は同じ国の中ですが、ブラジルにあるお客様の工場にフィリピンから部品を納品する案件もあることから、私の海外出張先もASEANに限りません。
入社以来、20年近いキャリアの中で、統廃合されて今はない事業所への配属や、完成品事業の担当、二度のフィリピン駐在など、さまざまな経験をしてきました。市場環境やビジネスの形が変わっても、その一つひとつから学んだことが血肉となり、現在の仕事に生きています。
成功談・失敗談&やりがい
モノづくりの現場に近いことが駐在の楽しさ
初めてフィリピンに駐在したのは2010年のことです。トレイニーを経験することなく駐在員として赴任しましたが、赴任する前に、当社のベーシックなEMSビジネスを経験していたことが自信になり、特に不安は感じませんでした。
フィリピンでは仕事の忙しさに加えて、タイの洪水や東日本大震災による部品調達難など、想定外の事態に振り回されることも多々ありました。しかし、そうした困難を乗り越えるたびに、確かな成長の手応えを感じることができました。また、納期や品質に関する厳しい交渉を通じて、サプライヤーの担当者との信頼関係が深まったこともあります。担当者に私の任期が終了することを伝えると、わざわざシンガポールからお別れに来てくれたのは、とてもうれしかったですね。
海外駐在の面白さは、モノづくりの現場がすぐそこにあることです。現場でトラブルに直面する緊張感も、それを解決できた喜びも、日本で味わったことがありませんでした。さまざまな課題を乗り越えながら、お客様やサプライヤーと戦友のような関係になれるのも、海外駐在ならではの醍醐味です。

Interview

これからの夢や目標
フィリピン以外の拠点にも駐在して経験値を上げたい
駐在から日本に戻り、ITの完成品ビジネスと車載のPCBA(Printed Circuit Board Assembly:部品を実装したプリント基板)ビジネスを担当。約4年後に再びフィリピンに駐在します。この時もタール火山の噴火やコロナ禍に見舞われましたが、ロックダウンの中でもお客様のサプライチェーンを維持することができました。
5年半にわたった二度目の駐在後、今私が取り組んでいるのは、OAビジネスにおける在庫最適化というDX(デジタル トランスフォーメーション)プロジェクトです。現時点では、ある拠点で在庫が増えた場合、ほかの2拠点に振り分ける作業をマニュアルで行っています。これを自動化することにより3拠点の在庫を最適化し、全体の発注量を抑えることを目的としています。このシステムを開発・運用すれば、お客様の需要の変化に対応しながら、在庫の過多や拠点ごとの偏りを防ぐことができます。
私は海外現場の実体験から得た知見を生かして、業務品質の高度化を推進したいと考えています。効率化で当社の利益に貢献するだけでなく、お客様の満足度を上げるためにも重要な取り組みです。在庫を最適化するシステムは、まだどこの拠点も実現できていません。自分の手で新しいものを生み出すのは大変ですが、やりがいがあります。在庫最適化システムが完成したら、最終的には全社に横展開していけるように、すでにマネジメントに提案しています。
この先も駐在のチャンスが得られると思うので、フィリピン以外の拠点も経験したいと考えています。もし自分が拠点のトップになったら、先人が積み上げてきたものを尊重しながら、新しい技術を取り入れて革新的なオペレーションを実現したいです。業務高度化についても、在庫最適化の次はAIを活用した部品供給予測に基づく安定調達システムなどの開発に挑戦していければと考えています。
Daily Schedule
1日のスケジュール(出張)
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6:30
起 床
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7:50
通 勤
子どもと一緒に家を出る
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8:30
作 業
出張時は特急乗車前にカフェで朝食、メール確認/返信、資料作成など
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10:00
移 動
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12:30
到着、昼食
駅周辺でランチ、タクシーで訪問先へ
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14:00
お客様訪問
OA機器のお客様と会議。海外拠点の在庫情報、問題部品の対応状況、年間供給能力確認状況、業務高度化への取り組みに関する報告/相談や、お客様の生産/販売状況などをヒアリング。海外工場視察のすり合わせや、住友商事の情報収集力を活用した世界情勢/経済見通しなどの情報も提供。
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16:00
打合せ終了
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17:00
移 動
業務状況により、メール確認/返信、資料作成等
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20:00
帰宅、夕食
子どもとおしゃべり、一緒に眠ってしまうことも
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23:00
就 寝
Career Path
キャリアパス
理由
海外駐在の機会が多いことにひかれて。
私は大学卒業後に留学したので就職活動の期間が限られていました。業界は絞り込まずに、海外で働ける可能性の高い会社を探すうちに出会ったのがスミトロニクスです。入社前に想像していたよりも海外拠点に駐在する機会が多く、若手のうちからチャンスに恵まれるのは当社の良いところだと思います。
キャリアパス
もしものキャリアパス
営業本部に配属
当時の国内の拠点を異動しながら、さまざまな業務を担当。この時期にEMSビジネスの基本を学んだことは、現在の仕事にもつながっている。
管理本部に配属
管理本部で興味がある仕事は、人事部。経営企画も面白そうだが、戦略を遂行するのは「人」だから。
国内でキャリアを広げる
営業本部でEMSビジネスの実績を重ねる。
フィリピンに駐在
念願かなっての海外赴任は、苦労もしたが、期待した以上に充実した4年間でスキルと経験、自信を得た。
日本へ帰任し
新たな商材を経験
OAビジネスからIT&車載ビジネスに商材が変わって、視野を広げることができた。
管理本部へローテーション
人事部を希望していたと思う。
フィリピン以外の拠点へ駐在
フィリピンとは異なるコミュニケーションスタイルやマネジメントを経験する。
フィリピンに駐在(2回目)
コロナ禍という想定外の事態でもサプライチェーンを維持できたことに、自分自身の成長を感じた。
日本へ帰任し営業本部で
DX推進
DXプロジェクトを通して効率化とお客様の満足度向上のため業務高度化を推進。
管理本部へローテーション
業務の見直しと高度化に取り組んでいたと思う。
これから目指したいキャリア
フィリピン以外の駐在先を経験して、いつか海外拠点の革新的なオペレーションシステムの構築を実現したい。