EMS営業第二部は新規事業推進室がお問い合わせを受けた案件の受注獲得を支援し、受注後にお客様へ部品や実装品を提供しています。主に国内向け案件を扱っていますが、一部ヨーロッパ向けのものもあります。

私の主な業務は、量産が始まった国内向け案件を計画通りに進めるための生産管理です。納期や品質などの問題が発生した際には、お客様や工場だけでなく、社内技術部などと連携して解決にあたります。さらに、既存案件でやりとりのあるお客様に対して、追加案件を受注するための営業活動をサポートするのも私の仕事です。

現在担当しているのは国内のお客様ですが、お客様の生産拠点が海外にある場合は当社の海外拠点で生産して納品するほうが効率的であるため、部品手配などの業務を担当することで海外業務にも関わっています。

入社当初、営業は、お客様に無理難題を押し付けられながらひたすらモノを売り込む仕事だと思っていました。しかし、実際は効率良く量産し安定供給するために何をすべきかを、生産現場と、案件によってはお客様も巻き込んで考えることが私たち営業の役割です。お客様が抱える課題について意見を求められることも多く、コンサルティングの仕事に近いと感じることもあります。まだ若手なので知識や経験が不足している部分もありますが、そんな私をお客様が頼りにしてくださることが、モチベーションを維持する力になっています。

今でも忘れられないのは、入社2年目に経験した、お客様との定期的な打ち合わせでのできごとです。私が進行役として、納期など対応が必要な課題についてご説明したところ、打ち合わせの後にお客様は「すごいね。2年目なのによく頑張っているね」と言ってくださいました。自身の説明がお客様に伝わっていたことに安心したと同時に、お客様から認めていただけた喜びがあふれてきました。若手だからと軽んじることなく耳を傾けてくださったお客様と、新米の私に大切な役割を任せてくださった先輩に感謝しております。

量産を軌道にのせるために、工場へ足を運ぶこともあります。現場の声を拾い上げるには、対面で話したほうがお互いの温度感が伝わりやすいからです。今度、新規案件の受注に向けてタイの生産拠点に行く予定で、初めての海外出張に緊張しています。

入社1年目秋に全社規模で取り組むペーパーレスプロジェクトが発足し、各部署から2人ずつ参加するメンバーの1人に選んでいただきました。見積書や注文書、各種申請書類など、まだ紙でやりとりしているものを電子化するというDXの一環です。実際には各部で業務プロセスが違うため、同じルールのもとで電子化するのは難しく、予定通りには進んでいません。しかし、新人の私にとっては、プロジェクトに参加して各部での業務プロセスの違いを把握できたことが、大きな収穫になりました。

こうして若手のうちからいろいろな経験をさせてもらえるのは、当社の良いところだと思います。2年目から、同じチームに配属された新人の指導員に任命されて戸惑いましたが、結果として自分自身の成長につながっています。営業の難しさは、お客様と工場・サプライヤー双方のご要望をすべてはかなえられないことです。それをどのように調整していくのか、先輩方が最適な答えを導き出す方法を学びながら場数を踏んでいきたいと思っています。5年後、10年後に目指すのは、女性営業職のロールモデルです。ライフイベントも経験しつつ、営業として働き続けたいと考えています。まだ新卒の女性営業職が少ない中で、さまざまなライフイベントを経て働いている先輩は心強い存在なので、後輩たちが安心できるように、私自身も道を指し示せたらいいなと考えています。海外で仕事ができることに魅力を感じて入社したので、いつかは海外トレイニーにも挑戦したいですね。